囚われの檻(NU)

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『たっちゃん、ご飯だよ』 夕飯を運んできた 食べたくても、両手を鎖で繋がれている 『今、食べさせてあげるから』 俺の隣に座り、スプーンで口に運んでくれる 口の中に広がった味は、美味しかった 彼のオムライスは、一番美味しい 『もっと、食べたい?』 俺は、無言で頷いた 毎日、じっとしているだけなのに…お腹は減る 『いいよ、いっぱい食べな』 最後の一口まで、食べさせてもらう
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