絶対に負けない

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2年までは二足制で、教室の前の下駄箱にくつを置いてあった。 いつものように図書館へ行こうと、くつを履いた時だった 足を入れたとたん、嫌な感じがした 軽く触れただけだったが、踏めば ぐにゅり。 という感触がしたに違いない くつをゆっくり持ち上げて、 砂を落とすときのようにかかとの部分を下にした…… 私が踏んだものは、 誰かが噛んだガムだった。 包み紙にくるまれるでもなく、ゴミとして捨てられたわけでもない わざわざ、私のくつをもって その中に吐き捨てた そうとしか考えられなかった 周りの男子が、反応を見るように私をみていた。
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