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「あきちゃん、あきちゃん、聞いて!彼氏ができたの!」
幼馴染みの七奈が、嬉しそうに報告してくる。その笑みに、あたしもつい笑顔になる。
「そっかぁ、よかったね!で?どんな人?写メとかないの?」
あたしの問いに、七奈は顔をほころばせたまま、どんな人か答えてくれる。
`優しくて紳士的'…-そんな特徴を聞きながら、あたしも好きな人の顔を思いうかべる。
「でね、あきちゃんには、絶対!会ってほしいんだ!土曜日の…明日とか、大丈夫…かなぁ?」
七奈が手を合わせて上目づかいでお願いしてくる。
その可愛い表情とおねだりに、あたしが断れるワケがない。
明日が空いてる事を伝えて、あたしは向かい側の自宅へ帰る。
ご飯もお風呂も終えて、あたしは自室で携帯をいじる。今日の七奈の幸せそうな顔を思い出して、あたしはメール作成画面に切り替え、好きな人へメールを送る。
あたしの好きな人はメールをいつでも返してくれて、いつでも、優しい。
七奈の彼氏もそんな人だったらいいな、なんて思いながら、明日を待った。
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