生きたのは知らない

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と・・・2人は思った。 だが実際はお茶は依頼人の体を通り抜けて、床を濡らした。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 2人は口を開けたまま依頼人を見た。 「今・・・すり抜けました?」 由美がやっと口を開く。依頼人の女性はお辞儀をして喋った。 「依頼人の・・・幽霊の松野布美子です」 一瞬、場が無音になった。 「あ・・・はははは・・・面白い方ですね~」 遠藤が引きつった笑いをする。 「え?今の冗談だったの?」 「いえ。本当に幽霊なんです・・・」 松野は少し困った顔をした。 「そんな馬鹿なこ・・・」 「すごーい!幽霊って・・・昼にも出てこれるんですね!お腹空いたりするんですか?空飛べます?幽霊って透けてないんですか?」 由美は感激して、松野を質問責めにした。
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