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「…つくなら、もっとましな嘘を…。」
「白徠君!!」
手紙を捨てようと、無意識に丸めて…
玄関の鍵を鞄から取り出した時…
…後ろから呼び止められて…
後ろを振り返った。
…其処には、汗だくになった…
カナのお袋さんがいて…
俺は、驚いて…
駆け寄った。
「…どうしたんですか?そんなに、急いで。」
「…哉兎知らない?帰って来ないのよ。」
俺には、心あたりがあった。
…そう言えば、あの手紙…。
“お友達の黒田君預かってまーす”
…もしかして…彼奴…。
「あ~、糞っ!
…お袋さん?俺…、必ず連れて戻りますからっ!
家で、夕飯作って…
待っててやって下さい。」
「…ちょ…!白徠君!?」
「…ちょっと、行って来ます。」
俺は、自転車に跨ると…
町外れの洋館に向かった。
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