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「中等部・・・」
龍土も紅葉の言葉に心当たりがあるようだった。
「久しいなぁ」
不気味な笑顔浮かべる龍土。
貴己はまた恐怖に身体を震わせる。
「・・・・帰って・・・今はまだあなたと戦う時じゃない」
紅葉はそっと龍土の拳から手を離した。
「・・・・そうだな。よかろう、興が冷めたわ」
龍土も拳を下げ、男子寮に向かって歩き出した。
「俺もまだ傷は負いたくないからな」
振り返り様にそう言った。
「!?」
貴己はこの状況がまったく読めなかった。
「(あの凶暴な差々虎が引いた・・・?)」
龍土は奥に進んだ後、階段を上がって行った。
「(あいつと同じ階は嫌だなぁ。まさかルームメイトって・・・・・いや止めよう・・・・)」
額から汗が出る貴己であった。
「(というか秋村っていったい・・・)」
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