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あれから俺たちは新たな拠点となる住まいへ向かいながら水戸の町を案内された。
同じ時代といえども地域が違えば雰囲気もがらりと変わっている。
今の水戸藩当首は俺らの影響もあってか水面下では海外の文化も積極的に取り入れているようで、そのおかげか余所者を追い出すといった雰囲気は感じられず、逆に歓迎しているかのような雰囲気を終始感じつつの案内だった。
「空き家だった場所で申し訳ありませんがこちらをお使い下さい。」
案内された場所は先程の屋敷から決して近くはないが、かといって遠すぎもせず、適当な距離にある屋敷と言っても過言ではないくらいの大きさの建物だった。
「…場所はこちらで本当に?」
「はい、殿はこちらをと。家主は何年も前に他界されてしまい、御息女は皆嫁がれました。御子息がもとよりいらっしゃらないのでそのまま空き家に、その間管理は我々が行っていましたのでさほど傷んでないかと思います。」
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