全ての始まりは唐突に

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他は別段、異常がなかった為、私は居間に降りていき、母親に訪ねました。 「ねぇ。昨日何か変わった事なかった?」 「別にないわよ? それより早くご飯食べなさい。学校に遅れるわよ?」 「え? 今日日曜日でしょ?休みだよ」 「アンタ寝惚けてるの? 今日は土曜日。午前授業でしょ?」 話が合わない。だって、確かに引かれたのは土曜日の下校途中。 なのにどうしてまた土曜日が? 私は焦りながらまた訪ねます。 「嘘だ! じゃ今日は何日さ! 俺昨日午前授業だったよ!?」 「本当に寝惚けてんのね。昨日アンタはしっかり1日授業して帰ったって、お父さんが言ってたよ?」 「じゃ今日は何日なんだよ!!」 「今日は○月○○日、土曜日よ。ほら」 その言葉を聞き、愕然としたのを覚えています。 私が引かれてから、六日が過ぎていたのです……。 ……私の家は、父親は金曜日が休みで、それ以外は仕事の為いなくて、母親も公務員の共働きという家庭でした。 だから、父親が昨日私を迎えたというのは金曜日意外にあり得ない話だったのです……。    
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