全ての始まりは唐突に

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私は食事をしながら考えた。…………昨日は、いや六日もの間、私は《何を》していたのか……。 思い出そうとしても、全く記憶に無い空白の六日間。……それは未だにわかりませんが、その時母親に聞いたんです。 「ねぇ……俺、昨日何してたの?」 ……と。すると意外な答えが返ってきました。 「普通だったよ? けど、何かここ最近無口だったね。何かあったの?」 何かあった所の騒ぎではない。私の知らぬ間に、私が勝手に動いていた!? あり得ない。それに無口? それもあり得ない。 もう頭がイカれたとしか思えなかった。……周りがww そして、母親の車で学校まで乗せてもらい、足早に教室に行くと、いつもの友人数名を捕まえて言いました。 「なぁ! 俺ここ最近何してた!? おかしくなかったか!?」 「なんだよ急に! て、なんかいつもの○○だな。良かったぁ」 「いつものって何だよ! だから最近何してたんだ! 教えてくれよ!!」 「最近は話し掛けても無口だし、なんか真面目だったね。別人みたいに」 ……はぁ? やっぱりこいつらもイカれたのか? とか考えましたが……話す内に、どっちがイカれてたかはハッキリしました。……私がイカれていたのです。   
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