全ての始まりは唐突に

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友人達の話では、私は無口で授業を真面目に受け、常にノートに《何か》を書いていた、と言っていました。 発する言葉は 《お早う、いただきます、わかりました、さようなら》 くらいだった、と言っていました。 そして、あの事故の直後の、衝撃的な事を話してくれました。 …………私が宙に舞い、地面を滑るのを止めた後。ドライバーが慌てて降りてきて、私達の様子を見に行ったらしいんです。もちろん友人達も、私達の元に駆け付けたらしいです。 私と一緒に引かれた友人は、泣きわめき、大変な騒ぎようだったらしい。にも関わらず、奇跡的に怪我は軽症で済んだみたいです。 どうやら雪がクッションになり、大事には至らなかったとの事でした。…………しかし私は。 逆にピクリとも動かず、倒れたまま。そりゃそうだ。意識無いもんww が、急にムクリと起き上がり、周りを見渡していたらしいです。周りの問い掛けを無視し、一声だけ発したらしいです。……それは    「…………やった」
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