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「自信が無いのですね」
僕は無言でうなずく。
「僕は落ちこぼれと呼ばれて過ごしてきました。だから誰かの力になることなんて……」
そこまで言うとリューベルク先輩は不思議そうな表情して首を傾げた。
「誰かの力になるためには落ちこぼれじゃいけないのですか?」
落ちこぼれじゃいけない?
当り前じゃないか!
力がないから、勝つことができないから落ちこぼれと呼ばれる。
そんな僕が誰かの力になることなんて無理に決まっている!!
「魔法が使えるあなたにはわかるわけがありませんよ!」
僕は少しいらついた様子でそう言う。
リューベルク先輩は僕が怒ったことに少し驚いた様子でおろおろとしながら言葉を探していた。
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