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「あかんなぁ」
「え?」
突然の声に今日は不意に声をかけられることが多いななんて思いながら出入り口の方を見る。
「ウェイスさん……」
リューベルク先輩はこちらに近づいてくる男を確認するとそういった。
狐のように細い眼をして短めの茶髪。
左耳にだけ黒いピアスをしていた。
「女性にそないなきつい言い方はいかんよ。全く……報告に来たらご本人がおるとわな」
「どういうことですか?」
見た目ではなんともない人だけどこの人が来てから空気が変わった。
肌にピリピリと切り詰まった空気を感じた。
「大丈夫です、私が少しひどいことを言ってしまっただけなので」
と、リューベルク先輩が間に入るように言うと頭を掻きながらウェインと呼ばれる男は笑った。
「あら?そうなんか?なんや勘違い」
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