No.04 成果

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  翌日 放課後 彪兎と葵は屋上に居た。 「昨日のカウンセリングはどうだった」 感情のこもっていない無機質な態度でそう尋ねた。 葵と話す時は常にそうだ。 「今日も行くわ。あと30分程度経ったらね」 「随分熱心だね。まさか死にたくないとは言わないよな」 葵は小さく吹き出した。 「まさか私は死にたいのよ。死ねないだけ」 「なら良い」 彪兎は落下防止用のフェンスにもたれかかり、葵も彪兎から2メートル離れた所にもたれている。 「アナタは自分で人を殺そうとは思わないの」 「思わない」 「何故」 「俺は、血や肉片を見るのは好きだが、それが全てじゃない。悲鳴も断末魔も拷問も然りだ。俺はそういう種類が好きな人間を見るのが好きなんだ。そういう種類の人間が居る事を知ってから、俺は彼らを見る事が好きになった。傍観者なんだ」 彪兎はそう言ってから首を捻り、校庭で部活をしている生徒を見た。 「そうなの」 「嗚呼」 葵は彪兎の返事を聞いてから屋上から立ち去った。  
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