No.05 逆効果

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  中に入ると梨恵は零れた紅茶を拭いているところだった。 「ああ、ごめんね」 「どうしたんですか」 葵はおおよその事は分かっていたが、そう尋ねてしまった。 「あの子はプライドが高いの…」 葵はそれ以上尋ねず、そのまま片付けを手伝った。 「ありがとう手伝ってくれて」 「いえ、私の方こそいつも助けて頂いてますから」 梨恵は笑みを浮かべて再び礼を言った。 梨恵はお香を焚き、紅茶を淹れまたいつものようにカウンセリングが始まった。  
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