No.05 逆効果

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  「羨ましい」 その日学校は休校になり、葵の行き着けの喫茶店に向かった。 【GARNET】と書かれた喫茶店には金の短髪が特徴の女性店員が1人だけ居た。 彪兎と葵はそれぞれブラックコーヒーとレモンティーを頼んだ。 「ここあまり知られていないの」 「そう」 「死んだ子、私を虐めていた人間よ」 「葵が殺したの」 「まさか、友人関係のトラブルだそうよ」 彪兎はいつも学校へは遅刻ギリギリに通って居る。 そのため死体を見れなかったのだ。 何人か早く学校へ行く人間は死体を見た者も居たそうだから、彪兎の機嫌も必然的に悪くなっている。 「知ってる…でも何でそんな事を葵は知ってるの」 「彼女カウンセリング室に通って居たのよ」 彪兎は気怠そうにコーヒーを啜った。 「嗚呼…そう……!?」 彪兎は突然頭に新聞の切り抜きが浮かんだ。 もしかしたら、極々少ない可能性ではあるが… 「どうしたの楽しそうな顔して」 「嗚呼…君には関係無いよ」 彪兎は葵の分の支払いを済ませて喫茶店を出た。  
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