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「なんの事かしら」
彪兎は手のひらを相手である梨恵に向ける。
「私に嘘は吐かなくても構いません。私はアナタの行いを知っていますが、アナタを警察に連れて行くつもりは毛頭ありません」
彪兎は上げていた手を下ろして、そのまま腕組みをした。
「仮に私が女子高生の連続飛び降り自殺に関係しているとして、どうして犯人が私になるの」
「1つ、飛び降り自殺が起こったのは全て私立高校。1つ、被害の共通点が死ぬ前にカウンセリングを受けていた事」
梨恵は立ち上がり冷蔵庫から缶コーヒーを2つ取り出して、彪兎と自分の前に置いた。
「そしてカウンセラーは学校側が短期間で雇って居る人間である事。公立校だとカウンセラーは学校側と長期契約している場合が多いから都合が悪い。ですよね」
彪兎は缶コーヒーに手を伸ばした。
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