In the bar of outskirts of the world

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「今日はラム&コークにしとく。」 タバコをふかして、隣の席に足をかけなげやりに注文をした。 かなりマナーのなっていない格好である。 「お前がキューバ・リブレ頼むってこたぁ、厄介な仕事でも入ったか?」 エルーが常連であることを認識させるような会話がされている……… エルーの投げやりな態度からも、恐らく厄介な仕事なのだと伺える…… ※ちなみにラム&コークというカクテルは、キューバ・リブレの別名である。 「ああ厄介さ!!厄介だとも!!……クソジジイからの仕事だよ………ハァ~……」 エルーは心底憂鬱そうな顔だ……… 「ああ………お前アデルさん苦手だもんな。………まあ頑張れや!!何でも屋さんのエルーちゃん」 ボリスのおちょくるような発言。 もちろん気の短いエルーが黙っているはずもなく……… 「てめぇボリス!!あたしにケンカ売ってやがんのか!?エルーって呼ぶんじゃねぇ!!あたしはベネツィア商会のエルダ・キャンベルだ!!こんのクソッタレマスターの、大事な大事なバーはあたしが穴空きチーズみたくしてやらぁ!!」 女が言うような言葉ではない暴言を吐き散らし勢いよく立ち上がったエルーは、腰の両側にぶら下がっている銀色の二丁の拳銃を取り出し、天井に突き上げた。 「ちょっ!?エルーまっ「うっせぇクソマスター!!ファック!ファック!ファック!ファーーーック!!!!」 今日もその町から、銃声が止むことはなかった………
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