サチとシンノスケ

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ムカついたウチは、もう1回シンノスケを蹴った。 けど返事がない。ただのダメ男のようだ。 その後、やっと起きたシンノスケと色々言い合って、頭にきたウチは勢いで外に飛び出した。 付き合う前は、押しが強いし、なんかギラギラしてて刺激的だったけど、一緒になってからのシンノスケはマジつまんねえ。 結構カッコイイ瞬間もあったのに、今じゃ頼り無い家畜みたいな男。 都内某所。 電車に乗って向かったのは、色んなブランドが109店舗くらい入ったビルだった。 平日の昼間だが、この若者の街は人通りが多い。 ウチが横断歩道を渡り終えたくらいに、1人のお婆さんが視界の外れに見えた。 やだ、なんかキチャナ!なんこのババア! 一瞬気には止めたが、すぐに109店舗が入ったビルを目指そうとすると。 「あんた 恋人はいるかい?」 話しかけられちまった。 「え あ まあ」 やだ、知り合いだと思われないかな。 ウチは周囲を気にする。ウチの本当のグランマは、とっくにお空へ他界他界しちょるし。 「その恋人を大切にしなさい」 は?  
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