28424人が本棚に入れています
本棚に追加
ムカついたウチは、もう1回シンノスケを蹴った。
けど返事がない。ただのダメ男のようだ。
その後、やっと起きたシンノスケと色々言い合って、頭にきたウチは勢いで外に飛び出した。
付き合う前は、押しが強いし、なんかギラギラしてて刺激的だったけど、一緒になってからのシンノスケはマジつまんねえ。
結構カッコイイ瞬間もあったのに、今じゃ頼り無い家畜みたいな男。
都内某所。
電車に乗って向かったのは、色んなブランドが109店舗くらい入ったビルだった。
平日の昼間だが、この若者の街は人通りが多い。
ウチが横断歩道を渡り終えたくらいに、1人のお婆さんが視界の外れに見えた。
やだ、なんかキチャナ!なんこのババア!
一瞬気には止めたが、すぐに109店舗が入ったビルを目指そうとすると。
「あんた 恋人はいるかい?」
話しかけられちまった。
「え あ まあ」
やだ、知り合いだと思われないかな。
ウチは周囲を気にする。ウチの本当のグランマは、とっくにお空へ他界他界しちょるし。
「その恋人を大切にしなさい」
は?
最初のコメントを投稿しよう!