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最近シンノスケと別れて、代表とこのまま男と女の関係になるビジョンばかり浮かぶ。
その方が楽な気がする。
楽な 気がする?
役に立たないシンノスケが、何で重いん?
イライラさせるし、癒してもくれないし、何もしてくれない。
ふと、腕に付けた銀のブレスレットを見る。
あいつがくれた唯一のプレゼント。
ウチにとって、いてもいなくても
いなくても。
いなくても。
シンノスケがいなくなったらって考えると、ウチの胸の奥が掴まれたようにキュンと狭くなった。
もう、よう分からん。
代表に抱かれながら色々考えてたけど、やがて何も考えずに吐息を吐いた。
代表と会ってから数日後。
ジュリアは最近まで彼氏とジャマイカに行ってるとかで休んでいたけど、また出勤しだした。
今日もジュリアを見なきゃいけん。
ああ、マジ鬱。
珍しくシンノスケは外出してるし。なんか友達と銀行に行くとかなんとか。
銀行?とは思ったけど、まあ、どうでもいい。
そういえば、久しぶりに実家のママから着信があった。
店に出勤するまでは、まだ時間あるし、折り返すかな。
──サチとシンノスケ 終
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