セイヤ セイヤ

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初めからうまく行くと思っていた。 ホストをやる前から女には不自由しなかったし、扱いにも慣れていた。 俺は輝く星の下に生まれた男。 ホストでトップになる自信があった。 だがなぜか俺のことを気に入る客は、若い女ばかりだった。 安い飲み方しかできないくせに、ただ俺ら若いホストの肝臓を酷使させようとするクソビッチばかり。 俺の内臓に何か恨みでもあるのか? 体をベタベタと触り、俺らをペットか何かだとしか思っていない。 もちろん努力だってしている。 体が溶けそうな暑さの中、ベロベロに酔いながら朝の街でキャッチだってしてる。 睡眠時間を削って店外デートだってしている。俺は自分の時間を使うのは大嫌いなんだ。 だが努力して得られるのは、クソみたいなコールだけだった。 「セイヤ!セイヤ!セイアッ!」 このコールが聞こえたら飲まなきゃいけない。 さっきとは違う卓でのコール。 クソ、立ち上がるだけでリバース極め込みそうだ。 反面、場内ごときで、客を喜ばせなければいけないという、仕事に対する責任感がある。 やるしか ない。  
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