セイヤ セイヤ

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それから、シンノスケとは結構話すようになった。 シンノスケはキャバクラをやっている女と同棲しているが、女にはこの仕事(ホスト)をしている事は話していないそうだ。 夕方のファーストフード店で涼みながら、俺はシンノスケに聞く。 「なんで隠してんだ?」 女がホスト嫌いとかなら、理解できるが。 「恥ずかしいんだ この仕事をしている自分が」 シンノスケはシェイク片手にそう返した。意外だな。 「じゃあなぜ 嫌いな仕事をやっているんだ?」 俺もここまで他人に突っ込んだ質問をするのは珍しいが、俺は素直にシンノスケに興味があった。 「約束したんだ 友達と一緒に事業やるって」 窓を見ながら、シンノスケは夕陽の暖光でキラキラさせた瞳でそう答えた。 友達とやりたい事業の為に、嫌いな仕事をし、女にも内緒で金を稼いでいたのか。 俺は、不意にそのシンノスケの友達が羨ましくなった。気持ち悪いな。 「うまく いくといいな」 俺の励ましに、シンノスケは目を細め、片頬にえくぼを作って返した。 売り上げは俺と同じぐらいだが、女より男にモテるタイプだな。  
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