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アヤカは精神的に限界がきている。
だが彼女を休ませるほど、信頼できる太い客も未だにいない。
アヤカは俺に精神的な見返りを求めてくるようになった。
No.1にしてくれて感謝はしているが、恩着せがましいアヤカの言動が目立ち始め、たまらなく面倒臭かった。
初めて会った時の気高さや、プライドが今では微塵も無い。
間もなく、アヤカが使いものにならなくなる。
アヤカに対する罪悪感と面倒臭さ、やっと手に入れた地位がグラつく危機感。
ジュリアとのプライベートな時間の中でも、俺は仕事に対して煮詰まっていた。
そんな中、パソコンのメールでやり取りをしていたシンノスケから、珍しいネットオークションのサイトを貰った。
奴が気晴らしに閲覧するサイトらしいが、その中に気になる商品があった。
SCM。奴隷が作れる機械?
聞いてみると、話のネタにシンノスケも2つ購入したそうだ。
俺も思わず2つ購入してみた。
奴隷 か。
ホストとは主人という意味だ。
なら、ホストからしたら客の究極は奴隷なのかもな。
シンノスケ、お前は恥ずかしいと言ったが、俺はこの仕事が誇れる時まで続けようと思う。
──新宿(あらやど)セイヤ番外編 終
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