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スリッパからローファーに履き変えて、俺は独り学校の裏門から出た。
俺の高校は学校の近隣に住んでいる生徒に自転車通学を認めてはいるが、事前に学校に申請して許可書を貰わないといけないシステムになっている。
だが、その行程を面倒くさがり、大半の生徒が無許可で自転車通学しているのが現状だ。
俺も学校近隣に住んでいるが申請はしておらず、現在は徒歩で学校の登下校を行っている。
そんなゆーとーせーである俺は、本日も校則を厳重に守り、徒歩で真っすぐ行き着けのコンビニへと向かうのであった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
現在、PM4:05。
ピロリン♪ピロリン♪
コンビニの自動ドアが陽気な電子音を奏でながら、俺のために開く。
入店直後、俺は本棚のコーナーへ直行。
すぐさま本日付けで売り出されている週刊漫画雑誌を手に取った。
買うと部屋の置場に困るのでコンビニで立ち読みをする派の俺は、そのまま直立不動の状態で『読書の秋』へと洒落込むのであった。
~数分後~
「打ち切りか……」
読み切りの時から絵が好きで密かに応援していた漫画が、今週で最終話だった。
最後は、「俺を倒したからっていい気になるなよ……いずれ幹部の奴らが、お前を狙ってやって来る」という死に逝く敵キャラの最期の台詞に、主人公が「かかって来いよ!俺、負けないからさ!」というキメ台詞を返したところで、敵キャラがポックリと死亡。
最後のコマでは、モブキャラの「僕らの戦いはこれからも続く」という語りが綴られおり、数ヶ月に渡って連載された作品の最後を飾っていた。
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