新たな出逢い

4/9
前へ
/20ページ
次へ
「エコの席、窓際の一番後ろだよ」 自分の目で確認する間もなく、後ろからアヤに教えられた。何故か小声だ。 え?とアヤに視線を向けてからすぐに黒板の座席表を見る。本当だ、窓際の一番後ろの席だわたし。 「お、特等席。これ名前順じゃないんだね」 「…まあね」 「くじとかで決めたのかな?」 「…うーん…」 何だろう。アヤの受け答えがどこかぎこちない。 わたしは少し不審に思い、どうしたの?とアヤに問い掛けた。 「……実はこれ、成績順らしいんだよね…」 そう答えたアヤの声はとびきり小さかった。 なるほど。つまりわたしはこのクラスで最下位の成績ってことですか。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加