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「エコの席、窓際の一番後ろだよ」
自分の目で確認する間もなく、後ろからアヤに教えられた。何故か小声だ。
え?とアヤに視線を向けてからすぐに黒板の座席表を見る。本当だ、窓際の一番後ろの席だわたし。
「お、特等席。これ名前順じゃないんだね」
「…まあね」
「くじとかで決めたのかな?」
「…うーん…」
何だろう。アヤの受け答えがどこかぎこちない。
わたしは少し不審に思い、どうしたの?とアヤに問い掛けた。
「……実はこれ、成績順らしいんだよね…」
そう答えたアヤの声はとびきり小さかった。
なるほど。つまりわたしはこのクラスで最下位の成績ってことですか。
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