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「バカで結構こけこっこー」
捨て台詞のように呟き返したわたしは、何か言いた気にこちらを見たヤトに背を向けて自分の席へ歩いて行く。
何となく、教室にいるクラスメイトたちの目がわたしを追っているのを感じた。ただの自意識過剰かもしれないけど。
「おはよう」
わたしはその全員に軽く挨拶をしたが、前に同じクラスだった子以外は挨拶を返してくれなかった。
ふいっと気まずそうに視線を逸らされるばかり。あらあら皆さん人見知りね。
「エコが挨拶してんだから何とか言いなさいよね全く」
わたしの後ろに付いていたアヤはご立腹の様子だ。
舌打ち混じりにそう言って挨拶を無視した子たちをキッと睨んだ。
多分アヤはわたしに気を遣って言ってくれたんだと思う。いつものことだ。
でもアヤの場合はつい態度がキツくなってしまうから、みんなに勘違いされやすい。
本当のアヤは友達思いのすごくいい子なのに。
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