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「あーっ。わたしの席から海が見えるよ!」
何とか空気を変えるべく、わざと明るい声をあげてみる。けれども実際は本気ではしゃいでいた。
成績順で席が決められていようとも、やっぱり窓側の一番後ろの席は最高だ。少し遠くにある海をいつでもを眺めることが出来る。
「んもうっ。エコってば可愛い!」
機嫌が直ったのか、アヤがおかしなことを言いながら再びわたしに抱き着いてきた。
何だかよくわからないけど、アヤが笑顔になってくれてよかった。
「エコ大好きーっ!」
「あははっ。何それ」
普段通りのノリ。アヤはこうでなくちゃ。
怒っている時より、笑っている時の方が断絶いいに決まっている。それは誰だって同じだ。
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