正体

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 声が訴える。よく見ればしぐさだってその子のもの。  どれもこれも、大好きなあの子の仕草。 「君を、助ければいいの?」  その子は横に首を振る。 「ワタシを、アナタを、セカイを」  なんだか、ここに来る前より話が大きくなってる気がするけれど、なにかが始まってるから仕方ない。 「わかった」  世界なんてよくわからないけど、好きな子は護りたい。  俺は頑張る。  黒猫から鍵をもらうと、黒猫はまた一人で駆け出していく。  俺はその子と手を繋いだまま、黒猫の後を追った。 「大丈夫! 俺が助けるから」image=409206527.jpg
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