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「言ってる意味がよくわからないです!」
信じられないのか、未だに疑いの目を向けてくる。
そんな先生に対し、
「じゃあ確認してみな?あいつ、気を失ってるだけだから」
そう言った後、闘技場から出ていく。
廊下で、観客になっていたシュウ達と出会った。
「レンにぃお疲れ~」
ルーが、ねぎらいの言葉を吐きながらこっちにダイブしてきた
ので、闘牛士さながらの身のこなしで回避する。
ルーは、地面と激しく抱擁をかます。
「お疲れ様です!レンさん」
チナツがタオルを手渡してきたので、受け取って汗を拭く。
「ありがとう」
素直に感謝すると、「いえ・・・」と顔を赤くしてうつむいた。
わけわからん。
「よ・・・・・よう!!どうやって勝ったんだ?結局障壁のせいで肝心な所見てないんだ」
やや汗をかきながら、シュウがたずねてきたのだが、教えるつもりはないので、
「あぁ、なんかブツブツ言ってたからその隙に頭を蹴った」
と、出まかせを言う。
シュウは、深く詮索はしないのか、「そっか」と一言だけ呟いて納得した。
--------クゥ
レンのお腹が鳴る
「すごく腹が減った。今から皆でご飯食べに行かない?」
「行く~!!!」
レンの提案に、真っ先に反応したルー。
その姿をみて、クスリと笑った後
「私もいいですか?」
と遠慮がちにチナツが言う
そして、シュウも
「俺も行く!!」
と叫んだ後、
「じゃあ三十分後に校門前に集合な」
とレンが言って、シュウの肩をガシっと持つ。
「レンさん?なんで肩を持つの?しかも力入れすぎじゃね?・・・・痛い!!痛いですレンさん!!!」
そのままレンは、自室に向かう。
「レン様?なんでレン様の自室に向かうんですか?ねぇ・・・・れ・・・ん?何だこの部屋?なんで自室にこんな隠し扉が・・・・」
-------カツ・・・カツ・・・カツ
「真っ暗ですよ!?何も見えない!!!ここはどこ!?」
-----カチ!
「まぶし!!?ってなんだこの部屋!?なんでこんなものが・・・やめ・・・そんなもん持ってくるな!!!あ・・・・いや・・・・・」
「ぎゃぁ~~~~~~~~!!!」
「ふぅ・・・・・こんなもんか」
そう言ったレンの顔には、なぜかトマトケチャップが飛び散っていた。
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