プロローグ

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「わあ…きれい!」 「ほ、本当だ!」 …青い空を隠している暗黒な雲がちぎれて、隙間から光が差した。 そして、広い空には今、ドラマが繰り広げられている。 ――7色のにじ。 このドラマは不思議だ。 様々な種類の物語があって、様々な内容がある。 個性とはいいものだ。 「…橋の上に来てよかったね!」 「うんっ! あのさ、…また、一緒に見に来ない?」 「何を?」 「……にじ」 「いいよ! と言うかさ、約束だよ?」 「うん! 約束。指切りしよう」 「うん!」 可愛い歌声が空に響く中、私たちのドラマはにじと共に始まっていた。 「でも、ぼく…あ!!」 ―――仁菜っっ!! ――え? きゃっ…!! そして、このドラマはあまりにも悲しすぎる。
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