☆天然記念物。

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放課後、あたしと冬夢はクラス委員(成り行きでなってしまった)の仕事真っ最中。 今日の仕事は、体(てい)のいい雑用です。 帰りたい! あぁ、帰りたいよ! ポイッて投げ出して知らん顔してブッチしたい! ……でも、そんな事できない。 意外と小心者なんだよね、あたしってば。 「怒ってる?」 クルクルと仏頂面してシャープペンシルを回していたあたしに、冬夢は心配そうに言う。 「怒ってない」 何を今更……。 怒ったって後の祭り、後悔先に立たず。 「怒ってるよ」 ぷぅっと餅みたいにほっぺを膨らませ、冬夢はつっかかってくる。 ……逆ギレかよ。 「怒ってないよ!」 ついつい、あたしも声が大きくなる。 ……しつこいわね、全く。 「ほら、怒ってる」 大きな声をあげたあたしをジローッと冬夢は見てる。 怪物を見るような目で……。 「あ・の・ね! 怒ってなくてもこんだけしつこく『怒ってる?』何て聞かれると怒るわよ!」 イライラする。 あ~、イライラする。 何よ、何よ。 この空気は! 「一理ある」 深く意味深に冬夢は頷く。 ドカッ! あたしは思いっきり机に突っ伏した。 いや、ね。 しつこく言われて気分いい人いないじゃん。 99%の人はいい気持ちしないよ。 多分……。
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