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成人「なぁ緋乃瀬、飯買いに行こうぜー。」
授業が終わり、昼休みになる
緋乃瀬「なんでお前と飯食わなきゃなんねぇんだ。食欲失せるだろ。」
机に伏せるようにしてうっとうしそーに答える。
成人「そういうなよ、いつもそうしてるだろ。」
緋乃瀬「いや、でも今日弁当あるから。」
成人「はぁ?2年まで購買部で買ってたじゃねぇか。」
緋乃瀬「ああ、実はお前の妹から弁当貰ったんだ。」
成人「なんでたよっ!!」
緋乃瀬「なにそんなびっくりしてんだ、お前の妹もこの学校だから朝会った時に渡されただけだ。」
成人「いや、だからなんで弁当貰ってんだよ!」
緋乃瀬「彼氏の為に手作り弁当を作りたかったらしい。」
成人「お前が俺の妹の彼氏!?」
緋乃瀬「ちげーよバカ、初めて料理したから味見してほしいんだとよ。」
成人「え?なんで味見すんのに俺じゃなくてお前なわけ…?」
妹「それは成人が“うまい”か“まずい”しか言わないからでしょ!」
ツインテールの女の子が現れる。
成人「うわっ!!沙月!?なんでこんなとこにいるんだよ!」
沙月「昼休みに食べるだろうと思って緋乃瀬さんに会いに来たのよ!」
緋乃瀬「おー、成人妹。」
沙月「成人妹ってやめてくださいよー。固っ苦しいっていうか成人の妹が恥ずかしいみたいなー!」
緋乃瀬「確かにな、成人の妹って言ってるだけで言葉の暴力だぜ。」
成人「ああ、リアルタイムで言葉の暴力やってるやつがいるけどな…」
緋乃瀬「だまれ、失せろ。」
沙月「あはははー♪」
成人「なんなんだよお前らー!?」
緋乃瀬「まぁなんだ、1年の女の子を3年の教室に招くっていうのもかわいそうだから、中庭にでも行くか。」
成人「お前の口から“かわいそう”なんて言葉が出てくるとは思っていなかったな………もしかして人生初なんじゃないか?」
沙月「成人とは違って緋乃瀬さん優しいですもんね~♪」
成人「沙月、それ本気で言ってるんだったら、一回寝て起きて顔洗ってからもう一回自分の発言を考え直s」
緋乃瀬「成人妹、行こうか。」
沙月「そうですね!」
成人「ちょっ!ちょっと待ってよ2人ともー!!」
成人を無視して出ていく2人をあわてて追いかける。
緋乃瀬「なんだお前。お前来ても意味ないだろ。むしろマイナスだな、どんだけうまい飯でもお前が近くにいるだけでゴミ同然だ。」
沙月「だって。こないでね。」
成人「え…」
廊下で静止する成人をよそに中庭に向かう2人。
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