僕が女子高に?

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卒業式が終わった これで中学生ではなくなった 嬉しいやら悲しいやら 「優、このあと暇?」 「このあとお疲れ様会するつもりだったんですけど……ご一緒にどうですか?」 ツンとした声 サラッとした声 二つの声が僕を呼んだ 「……僕なんかでいいの?」 正直誘われたのは嬉しいけど 女の子が二人も それに二人は双子 僕は邪魔者だと思った 「いいから誘ってるんじゃないの」 ツンとした声の持ち主は源姫雛(みなもとひな) 名前負けしていると思うのだけど 言ったら僕がいなくなってしまう 「それに、人数多いほうが楽しいですし……」 サラッとした声の持ち主は源莉菜(みなもとりな) とても可愛らしい人 いつも姉以外には敬語であんまりお喋りではないほう 「……じゃ、じゃあ」 僕はこの日 一度家に帰るように言われていた 母と姉には逆らえないから仕方ない 「僕……一回帰らないといけないんだけど……その後で良かったら」 二人は今すぐ行きたそうにしていたので 何だか心苦しかった 「まぁ、それなら仕方ないわね……」 「では、それが終わってから行きましょう……」 僕は去り際に伝えた 「じゃあ後で……源家にお伺いいたします」 まだ知らなかった 家で何を伝えられるのか
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