僕は女の子?

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「……ごめんなさい」 「う、ううん……」 「こっちこそ、無責任なこと言ってごめんなさい……」 「……」 不思議と涙は流れなかった 悲しくはなかったのだ ただ辛かっただけだ 「……とりあえず、今日はウチに来る?」 「い……いいの?」 「もちよ(^^)」 このまま女子高に行くんだから、もういいんだ お母さんとお姉ちゃんにはもう会わない 「……じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます」 「……いいんだけどさ」 「お母さんとお姉ちゃんに挨拶ならしないよ……」 「でもさ……」 するものか もう関係ないんだ 私はあの二人に必要とされていないんだから 「……家族離れするからいいの」 「……そう」 「このまま、双葉に行くつもりですか?」 「……うん」 普通の家庭ならそんなのありえないだろう けど ウチは普通じゃないんだ 「……準備出来ました」 「……」 「……」 「二人さえよければ、もう行きましょう……」 「本当にいいの?」 「後悔しないですか?」 「うん、大丈夫……」 今はそう言うしかなかった でも、瞬時に自分を解析してみた 後悔するに決まってる お母さんとお姉ちゃんを好きな気持ちは、まだあるんだから 「あんたがそう言うなら……行きましょ」 「優ちゃん、行きましょう」 「うん……」 今さらながら、私の足が重く感じる 出ていきたくないのだろう でも 私は変わるんだ……
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