僕は女の子?

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深夜 双子の部屋に布団を敷いて簡易ベッドを作ってもらった 仮にも私は男だ 一緒の部屋に寝かせるなんて無用心すぎる はなからそんな目で見られてないということか 実際返り討ちにされるだろうし 「……」 それにしても眠れない 『優ちゃん眠れないの?じゃあ、お姉ちゃんが一緒に寝てあげよう(^^)』 『優君眠れないの?……じゃあ寝るまで抱っこしてあげる(^^)』 小さい頃 今でも小さいけど そういうことではない 小さい頃、眠れない時はよく寝かし付けてもらっていた とても暖かくてすぐに眠ってしまう 何が暖かいのかと言われても困るけど 強いて言えば 強いて言えない 人の温もりというやつは、人間だれでも大好きだ 暖かいとはそういうことだ 「……」 お姉ちゃんにメールでもしようか 何度か考えたが 結局しなかった これでメールしたら 何だか負けた気がする 自分の中でプライドが輝いていた 「……はぁ」 ピピピピピ 「!」 携帯を胸の上に乗せていたため 音と、それに連動するバイブレーションに驚いてしまった 「……誰かな」 私が送るまでもなく お姉ちゃんからメールが来た 「え……」 メールを見る勇気が無い 確かに私には勇気が足りてないみたいだ 「……お姉ちゃん」 お姉ちゃん 小さい頃から仲良しで 友達のいない私とよく遊んでくれた いじめられることが多い私を 何度も何度も守ってくれた
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