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「う……うぅ」
「……優?」
「……大丈夫ですか?」
「ぐすん……ご、ごめんなさい、うるさかったね……」
「いや、そういうわけじゃ……」
「優ちゃん……?」
心配してくれているようだ
まぁ、友達が泣いていたらどんな場合でも
少しは心配するだろうが
「……ん?」
姫雛が私の携帯を覗いていた
「……お姉さんから?」
「う、うん……」
どうやら、二人は状況を理解してくれたようだ
「……ご、ごめんね……もう泣かないから……」
強がりで家出をした
大好きな母と姉に挨拶もせずに
こんなの
自業自得だ
「……いいのよ、あんたは強くなるんでしょ?今泣いて、それを糧に強くなれるんなら、泣いてもいいのよ(^^)」
「……そうですよ、泣けるときに泣いて、頑張るべき時に頑張るんですよ(^^)」
脱帽した
私と同い年とは思えないくらい大人っぽい
少し悔しかった
けれど、今はそれよりも安心感に包まれた
「……ぐすん」
「夕凪さん優しいし、あんたはそんな姉にベタ惚れだから」
「お母さんにもベタベタですよね(^^)」
莉菜は意地悪な口調で言った
確かに同い年の人にそんなことを言われたら
そりゃ恥ずかしい
「涙溢れても変じゃないわよ(^^)」
そう
我慢出来ない涙は流すべきなんだ
双子には頭が上がらない
いろんな意味で
「……ごめんね、起こしちゃって」
「いいわよ(^^)」
「大丈夫です(^^)」
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