368人が本棚に入れています
本棚に追加
「うーん……」
「あ、あの……他の方の迷惑になるので……」
「古河なわけないしな……」
「!!」
この男
男と女を見分ける特別な能力でもあるのだろうか
文字通りイヤらしい目だ
「……古河男だしな……」
「……」
「古河はアイス食べにきたのか?」
「そうですけど……はっ!」
なんてことだ
私とした事が
こんな男にかまをかけられて
さらには引っ掛かるなんて
「やっぱ古河か、お前……じょそ」
「うわああああああ」
私は竹野を連れて公園まで走り去った
「なんだよ、何すんだよ」
「……」
「ていうか、何でそんな格好してんだよ?」
「……」
「こんなとこに連れてきて……もしかして俺に惚れてる?」
「……」
「まぁ、俺ルックスいいし、顔がいいからな、男にモテても仕方ないか(^^)」
見て分かるようにこいつはバカだ
『ルックスがいい』と
『顔がいい』は
ほとんど同義語だ
「そんなわけないでしょ……」
「うーん、何気に似合ってんな、昔から女顔だったしな……」
「はぁ……」
「んで、何の用よ」
「……あんなに人がいるところであんなこと言わないでよ」
「だってさぁ、まさか本当に女装した古河だとは思わねーだろ?」
「……」
それは正論かもしれないが……
「卒業してから1ヶ月ちょっとで……こんな格好で歩き回ってるということは、何か事情があるって察するでしょ?」
「わっかんねーよ、俺は頭いいから余計なことに頭使わないの」
何を言っているのかよくわからない
これで真面目に話してるつもりなのだからあきれる
最初のコメントを投稿しよう!