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「頭いいって……竹野はそれの反対の人種だと思ってたんだけど……」
「いいや、頭いいね」
「反対だよ」
「なら、それの反対だ」
「反対」
「反対」
「反対」
「反対」
「反対」
「あぁもう、反対の反対の反対の反対だ!」
「……」
正確に言えば
最終的にはバカに辿り着いている
竹野の知能ではたどり着いてないようだ
「まぁ、わけありだからさ……」
「ただの女装好きだろ?」
「違うよ!女装コンテストで嫌がってたの見たでしょ!」
「……そうだっけ」
その時だった
公園の入り口を横切る女性がいた
竹野は目にも止まらぬスピードで走り出した
「へーい、お姉ちゃん(^^)」
足のブレーキがかからなかったのか
車道まで走っていった
「おっとっと」
ゴーン
竹野は車にひかれた
「うおっぷ!!」
「あぁ……」
私は少しも驚かなかった
何故なら奴はタフだから
「いてて……」
「ちょっと君大丈夫!?」
運転手が驚いた顔で飛び出してきた
そりゃそうだ
人をひいてしまったのだから
「お……お姉ちゃんは……どこだ」
「心配する必要ないな……」
そろそろ双子さんが来てるはずだろう
竹野との出会いは忘れて
さっさとお店に向かおう
「おぉい」
「優ちゃーん」
「ご、ごめんなさい」
「どこ行ってたの?」
「……ちょっと単細胞とお話しを」
我ながら何を言っているのかわからない
双子が首を傾げていた
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