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「お、自販機」
おとぎ話の世界には似合わないハイテクな機械が降臨した
二三四さんは喉が渇いてるようだ
「ちょっとごめんね~……ん?」
「どうかしたの?」
「あちゃあ……財布忘れちゃった、双子100円貸してよ」
「えぇ?バッグの奥に財布あるから面倒なんだけど……」
「私も……」
私は何となくポケットを探ってみた
紙と小銭が入っているようだ
とりあえず小銭だけ出しとこう
「あ、あの……100円でよければポケットに入ってたのでどうぞ」
「え?でも……悪いよ」
「い、いえ……お世話になりましたから」
「そう?じゃあ、遠慮なくお借りします(^^)」
ふぅ
二三四さんへの好感度が上がったような気がする
そういえば
小銭と共にポケットに入っていた紙はなんなのだろう
『頑張ってね、お母さんからのせんべつよ、ジュースでも買ってね(^^)』
「……」
この家族には敵わないような気がする
何でサプライズを用意しておくんだ
たかが100円かもしれないが
私はすごく感動している
人がいなければ泣いていたかもしれない
「お待たせ~、双子と優君も飲む?」
「うん、ちょっと喉が渇いてたから」
「私も~」
「はい……」
「じゃぁ、莉菜ちゃんどうぞ」
その後姫雛へと渡った
「はい優」
「わ、私は最後でいいよ」
「そうなの?じゃあ、はいお姉ちゃん」
これこそ私の完璧な作戦
二三四さんとの間接キス
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