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「……同級生か」
「な……何かヘコみます」
二人がヘコんでいる
伽凛という娘の美麗さに嫉妬しているようだ
「お、引いてった……行きますかぁ」
双子以外の双葉の生徒を初めて見た
私は女子高に行く
ようやく実感がわいてきたようだ
キキー
「はーい到着~」
「お姉ちゃんありがとう(^^)」
「ありがとうお姉ちゃん(^^)」
「ふ、二三四さん、ありがとうございました……」
胸が高鳴る
しかし期待の高鳴りではない
不安で胸が高鳴っているのだ
二三四さんを待たせるのはいけない
さっさと校長先生に会いに行こう
「校長室はどこですか?」
「二階よ、でも入学式だし……校長室にいるかしら」
もしかしたら準備や生徒への挨拶で校長室を抜け出しているかもしれない
「あ……そういえば」
「どうしました?」
「……男の先生っているの?」
「あぁ、わずかですけど、いるみたいですよ(^^)」
まずい
同性は同性に気付きやすいはず……
本当にばれないだろうか……
「凪沙……まだ来てないのかしら」
「見かけませんね……」
「な……凪沙ちゃん……」
出来れば会いたくない……
あっちは私の本性は知らないからいいかもしれないが
私は気まずさMAXだ
「はぁ……」
「登校して10分も経ってないのにもう嫌になったの?」
「……」
そりゃそうだ
私は男なんだから
「おはよーござーいまーす(^^)」
双子でも私の声でもない声が聞こえてきた
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