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「君が優君、ならぬ優ちゃんで……君たちも新入生だね?」
「あ……優の幼なじみです」
「優ちゃんの事情は知ってます……」
「そっかそっか、そういえば荷物は?」
「姉の車に……」
「待たせてるのか、時間かかるといけないね、二人は先に車に戻ってて?」
「?」
「は、はい……」
「校長先生も後で南校門に行くから(^^)」
ガチャ
私だけ部屋に残された
話や手続きがあるのだろうか
「こーちょーです(^^)」
「ふ、古河優です……」
「葉子ちゃん元気?」
「……はい……多分」
「……これが入学書類ね」
「……」
数枚の書類が並べられた
いくつかの書類はお母さんの字で既に埋められている
「君が今書かないといけないのは、ここだにゃ」
「名前書けばいいんですよね?」
「そう(^^)」
「……」
名前を書けば正式に入学だ
本当に大丈夫なんだろうか
「素朴な疑問なんですけど……」
「どーしたの?」
「男を入学させて大丈夫なんですか?」
「大丈夫なわけないよ~(^^)」
それはそうなんだが
そう言われてしまったら困る
笑顔がいちいち可愛い
「まぁでも、バレなければいーんだよ(^^)」
「そ……そうですか」そんなこんなで名前を記入してしまった
今
女の子として
双葉女子高校に入学してしまった
「くれぐれもバレないよーにね?」
「き、気を付けます……」
正面に座る私より小さい人が校長だなんて……
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