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あの時のことは、謎のまま数日が過ぎた。
あれから何度か、有馬と遭遇しそうになったけど、見つけた瞬間に引き返し、何とか回避している。
けれど、このままじゃ、いつか呼び出しを食らうだろう。
そうなったら本当に面倒だ。
「正木さん行こう」
私の憂鬱な気分なんて知らない、クラスの“何とか”が話しかけてきた。
「うん、そろそろ行こうか」
次は音楽だ。
断る理由もないので、“何とか”と一緒に教室を出る。
“何とか”は、中等部の時から仲の良かった奴とイザコザ(理由は聞いたけど忘れた)があったらしく、話し相手がいないのか、最近やたら私に話しかけてくる。
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