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自分では気付かなかった。
心の『傷』なんて生易しいものではない。いつそれが始まったのかも解らない。
私の心は砕け散っていた。
取り落として砕けたグラスの鋭い破片を集めるように、砕けた心の破片を拾い集めていく。記憶の欠片を拾い集めていく。必ず回収しなければならないものから、二度と触れてはいけないものまで、私は全てを探し、拾い、一ヶ所へ集めていく。思い出したくないものも、思い出してはいけないものも、全て心の一部だから。
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