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「良し悪しですね~最新式は!
どこかに何かないかなぁ~鍵を壊して扉を開けるとか」
その言葉を聞いて中西さんは
「まったく~君はね~そんなに簡単な鍵なら、意味が無いじゃない」
俺は心の中で
「しかたないじゃん!何とかしないと!だから、思い付きを言っただけなのに…」
中西さんは倉庫の片隅にある椅子に座って
「待ちましょ~私の机の上に行き先メモがあるから、帰って来なければ捜すでしょう~」
俺は恐る恐る聞いてみた
「この倉庫で閉じ込められた事は…
もしかして…」
中西さんは
「もちろん!何回も!
だから、会議でも提案してる。内線を付けるようにね!
来週に工事が入るんだよ。」
俺は昼休み前の記憶を思い出していた。
机の上にメモ?
書いて無かったなぁ~
バタバタしてたからなぁ~
それとも、ランチが終わった後に書いたのかなぁ~
「あの~質問していいですか?」
「なに?くだらない質問なら却下だよ!ま、退屈だからいいか」
と、俺の顔を見つめた。
中西さんに見つめられるとドキドキしてしまう。
「メモはいつ書いたのですか?」
と聞いてみた。
「昼休み前」
「昼休み前はバタバタしてて、すみません俺のせいで…
たしか、書いて無かったと…」
「………」
「すみません…」
「なら、誰も探さないじゃないの!」
「そうかも…」
中西さんは、頭を抱えてしまった。
「たぶん、大丈夫だと思いますよ!
きっと
課長がいてるから」
中西さんは俺を睨んで
「課長は昼から外出、今日は社には戻らない!で、私はきっと課長と同行していると思われるよ!」
俺は目の前が真っ暗
初日から…
なんとかしないと…
あ、やばい!
トイレが…
中西さんの方を見ると、何かしら我慢しているみたい。
話かけるのは止めておこう!
とりあえず、倉庫の隅から隅まで確認しないと。
キョロキョロしたけど、特にないなぁ~
中西さんは無言で動かない!
やはり…
早く何とかしないと…
袋でも…
ビニール袋を見つけた!
「中西さん、あの~これ~僕は向こうに行って下を向いて目をつぶっていますから…」
「ありがとう…馬鹿じゃないの!出来るわけないじゃないの!例え一人でもね」
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