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この閉鎖空間で、凄く気まずい空気が…
「あの~」
「ごめん~」
同時に二人は口を開いた!
「俺こそ、デリカシーの無い事をごめんなさい!」
「私こそ、つい気が粗くなって~
こんな時こそ、上司の勤めを果たさないといけないのに…」
「何かしら考えましょう~俺の無い頭でも知恵が出るかもしれないから」
「さすが、男だね~今年の新人はダメだと思っていたけど…そうじゃ無かったのかなぁ~」
中西さんの顔を見つめて
「それ、本当ですか?やはりダメだと…なんかテンション下がる~」
中西さんは笑いながら
「本当、君は馬鹿だなぁ~人の話を聞いていないのか?理解できないのか?
どっちなんだろう~ま、それがいい面であり、悪い面なんだろう~
でも、嫌いじゃないよ!」
俺は
「そうでしょう~
少しは見直したでしょう~
本当はなかなかいい奴なんですよ~
あんまり、頼りにはならないけど」
「そうみたいね」
と中西さんは笑った。
俺はもう一度、周囲を確認した!
何か忘れてないかと…
天井に換気のダクトが…
もしかしたら…
映画とかでよく…
通れるかなぁ~
あれしかないなぁ~
俺は倉庫の隅にある脚立を持って来て、ダクトのカバーを外してみた!
中は何とか通れるみたいだ。
「中西さん、俺はここを通って外に出ます!少し待っててください。」
不安げに中西さんは「大丈夫?落ちてこない?体重が…」
「中西さん!心配するとこ違うけど…
とりあえず行きます!」
「気をつけてね!私も何か考えて行動してみるから」
俺はダクトの中に入り、はいつくばって移動した。
先に明かりが…
エレベーターホールの明かりだ!
あそこ迄行けば…
明かりが漏れるダクト口に着いて、カバーを外し下に降りた!
そこには以外な人が…
「ごめんなさい~」と中西さんが謝って頭を下げている。
俺は
「え?なんで?なに?」
まったく理解できない…
開かない扉の為に無理してダクトを通り…
なのに…
「本当にごめんなさい!私ね…
カードキーを間違えていたみたいなんだよ~
自分のマンションのと…
だから開かなくて…ごめんなさい」
俺は疲労がどっと!
「君がダクトに入って行ってから、もう一度、確認したらねぇ~開いたの!
でも、君は中だから…」
俺は無言で見つめるしか無かった!
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