12/39
前へ
/114ページ
次へ
無事に解決したからいいけど… 昼休み前のメモといい、この人は… 入社一日目で服はドロドロ 帰りの電車はどうしょう~ こんな姿で電車に乗れないよ~ 明日も… 「あ~あ~カッターシャツとズボンがドロドロだね~!ダクトの中はねぇ~」 と、俺を見て中西さんが言った。 「帰り道がいややなぁ~電車に乗らないと…」 俺は自分自身を見て溜息を… 中西さんは 「あ、作業衣が支給されるから!それに着替えれば! それで帰れば 汚れてないし、大丈夫だよ」 と、なんか勝手に納得している! 俺は少し苛々と あんたが鍵を間違えたんだろ~ 確認していれば… あんな大騒ぎしないで… 中西さんは事件をすっかり忘れているかのように 「ロッカー室を案内するから、早く!」と、エレベーターを呼んでいる。 「…」 ロッカー室を案内されて、作業衣に着替えた! それから、続きの会社内の案内を… 淡々とこなして 何も無かったかの様に… 定時が訪れた! 「お疲れ様でした~お先に失礼します。」と、挨拶をしてロッカー室に! 汚れた服を紙袋に入れて会社を後にした。 とぼとぼと歩きながら、クリーニング屋の事を考えていた! 明日の通勤に間に合うかなぁ~ カッターシャツは買ったとしても… ズボンは… 考えているうちに駅が… ホームに立ち電車を待っている間も、頭の中は同じ事ばかりグルグルと! ホームに電車が到着した! 電車に乗り込み、どこかに座ろうかなぁ~ と、その時 俺の腕を握る人が… びっくりして振り返ると、中西さんが… 走って来たんだろう、息が上がっている! 電車を降りようと、俺の腕を引っ張る。 俺は何かあったのかと、指示に従った! 「まにあった~ねぇ、少し付き合ってよ!」 と中西さんは 「何かあったんですか?」 と、聞くと 「何もないけど、いいでしょう」 「すみません!今日はちょっと…」 と、中西さんの誘いを渋った。 「どうして?彼女と約束でも?」 「そんなんじゃありません!クリーニング屋を探さないと!明日の服が…」 中西さんは笑って 「理由はそれだけ?なら、大丈夫! 行こう~」 相変わらずの人だ~ 何が大丈夫なんだろう~ 駅が出て、スタスタ歩いて 「こっちだから、モタモタしない!」 と、俺を呼んでる。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加