プロローグ

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プロローグ

アフレドー王国にいにしえの巨竜ガバルドーラがふたたび姿を現したのは、つい最近の出来事だ。 王国一の騎士アーキスは、ガバルドーラを退けるべく、愛馬にまたがり、ランスを片手に立ち向かった。 いにしえの時を生き抜いたガバルドーラは、強大な魔力を身につけていた。 奮闘むなしく、さしものアーキスも不思議な術の数々の前に力尽きた。 その光景を目にした王国の騎士たちは、恐れおののいて、たった1人残していずこへと逃げ去った。 その残った1人とは、アーキスの弟、ナーガスだった。 2人の父は、かつて、ガバルドーラを1人で退けた勇者ヨーシュナッガである。 ナーガスは兄のランスをつかみ、ガバルドーラに勇ましく向かっていった。 しかし、不思議な壁によって跳ね返された。 「こわっぱめが。今のお前では到底わしを倒すことなどできん! せいぜい腕を磨いてから参れ」 「何を、てやぁ!」 ナーガスは力任せにランスを壁に突き放ったが、軽くはじき返されて尻餅をついた。 「無駄だ。ルーナ姫はいただいてゆくぞ」ガバルドーラはナーガスに向かって何やら術を唱えた。 次の瞬間、ナーガスは深い眠りに落ちていった……。 気がつくとぼくの傍らにアフレドー王が立っていた。 「ルーナ姫がさらわれた。もはや、ここにわしとお主以外の者はいなくなってしまった。わしがもう少し若かったなら、お主とともにガバルドーラを討つ旅に出るところだが。どうやらすぐに旅立つようだな」 アフレドー王はランス、盾、鎧をぼくに手渡した。 「それらはお主の兄が使っていた装備だ。それからこれも。350ゴールド、ザック、ランタンの入った箱だ。王国最後の騎士として、ガバルドーラを討ち倒し、大陸のどこかに幽閉されたルーナ姫を救ってくれ」
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