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その形相は、ただならぬものを感じた。
何?
俺、なんかした?
鳴き叫ぶカラスの圧力に負け、うつむき目を反らす私。
視線を下に移動した私は、ある事に気付く…
私の服装…
上下黒のジャージに坊主頭。
俺……
カラスと間違われたのか?
雄カラスの居る電柱に近づくにつれ、疑問は確信へと変わる。
雄カラス「おい!オメェーだよ!オメェ!」
私「ハイ?私?」
雄カラス「そうだよオメェだよ!」
私「あっ…はい、何でしょうか?」
雄カラス「テメェなにガンくれてんだぁ!?」
中学時代ヤンキーのお兄様に、声を掛けて頂いたシーンがフラッシュバックする。
私の心中など構わずヤンキーカラスは続ける。
雄カラス「あ~ん?オメェ何処中だぁ?」
私「…何処中?」
雄カラス「何処の中学だって聞いてんだよ!」
私「いや~私中学時代は別の町におりましたので…」
雄カラス「なんだオメェ、よそもんか?」
すると、巣の横に居る雌が横槍を入れる。
雌カラス「なんか~こいつ~超ぉ~ウゼェんだけどぉ」
雄カラス「テメェーナヨナヨしてんじゃねーよ!こっち見ろや!」
アンタが「見んな」って言ったんでしょうが…
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