プロローグ

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 俺には忘れたい思い出が ある。いや正確には覚えて いないのだが、その覚えて いない思い出のおかげで、 俺は今まで散々悩まされて きた。親父がいなくなった あの冬の思い出。六歳だっ た、と思う。─── ───「おはよ。」  「ああ、おはよ。なんだ 早いな。」  そいつは早くきちゃ悪い のかよと笑いながら返して くれる。週三ペースで遅刻 するようなやつだからな。
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