魔法と学園と

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ジリリリリリッ―――バンッ! 目覚ましが朝の到来を告げる。時刻は午前6時半。 閉められたカーテンの隙間からこぼれる光が、なんとも眩しい。 「――……くあ~」 ひとつ大きく伸びをする。 一度目覚めたからには、起きねばなるまい。 朝食も作らなきゃいけないし。 のっそりとベッドから降り、キッチンへと向かう。 米は炊いてあるし、みそ汁は温めるだけなので、あとは軽く作るだけの状態だ。 30分もあれば余裕だろう。 俺はさっさと材料を取り出して、調理を開始した。 目の前の出来立ての卵焼きに箸をのばす。 うむ、なかなかのできだ。 自分の作った朝食に舌鼓をうちつつ、見上げた時計の針は、現在7時45分。 8時に出れば、学校には余裕で間に合う。 このぶんなら、遅刻をすることはなさそうだ。 「……ごちそうさまっと」 朝食をたいらげた俺は、かけてある制服に手をのばす。 一部ラインの入った白のブレザーに、黒のズボン。 黒いカッターに赤いネクタイという出で立ちだ。 なかなかカッコイイ。 俺の中での制服の評価はそこそこ高かったりする。 そそくさと着替えを終え、洗面などを一通り終える。 「うっし、行くか」 学生かばんを手にとり、玄関へと向かう。 学園生活二日目。俺は意気揚々と、部屋をあとにした。
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