入学

2/28
前へ
/557ページ
次へ
春。冬が終わり、温かな日差しがさしはじめる季節。 晴れて入学試験に合格した俺は今、校舎の門の前に立っている。 目の前にそびえるのは、俺がこれから通うことになる魔術学園。 学園とは言うものの、さすが世界でも随一の魔術師養成機関といったところか。大きさ、広さが半端じゃない。 まず校舎は見た目がどう見ても城だ。 いや、本物の城と言えばこの国には国王の城があるが、それと並べて比べたとしても遜色はないのではないだろうか。 つまるところ、それほど立派な建物が俺の前に立ちはだかっているというわけだ。 他にも多くの魔術・体術修練場、中庭、裏庭、薬草採集場、寮などがすべて敷地内に収まっている。 わかりやすく具体例をあげるならば、学校の中心に位置する校門を前にして左右を見渡せど、端がまったく見えないのだ。 ただ高く巨大な塀がズラーっと並んでいる。
/557ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9134人が本棚に入れています
本棚に追加